独立・開業の方法を、公認会計士・税理士小松由和が解説するホームページです。

開業におけるタブー

 私の考える独立開業のタブーは1つだけです。それは友人とか同僚を共同経営者として独立開業することです。私は独立開業を共同経営で始めて、うまくいかなくなった例を2件見ています。人間という生物は基本的に依存型生物です。「誰かが自分によくしてくれる。」と思いがちな生物です。共同経営をすると自分の弱点を相手が補ってくれると期待するのは以上の理由で本能です。それは悪いことではありませんが、自分が期待していることは、共同経営者もあなたに期待していると思ったほうが良いです。
 お互いがお互いに期待している以上、経営をはじめてから2,3カ月を経過するとこの期待のギャップというものがお互いに押し寄せます。「自分はこんなに頑張っているのにあいつはさぼってる。」とどちらかが思い始めてしまうのです。そしてこの感情のこじれが拡大して、共同経営者の人格まで否定するようになります。税理士として双方の言い分を聞かされるはめになります。以下のようなとんでもない共同経営者批判を聞かされました。

  • 関西人だから気にくわない
  • コピーの枚数を共同経営者が多く使用しているのが気にくわない
  • あいつのほうが女の受けが良いのが気にくわない
  • トイレが共同経営者が長いのが気にくわない
  • 電話が長いのが気にくわない


もう、経営手法批判ではなく、人格批判ですね。こうなってはあとは空中分解あるのみです。

 

共同事経営でうまくいくのは次のいずれかの要件が必要かと思います。

  1. 主たる経営者と従たる経営者がはっきり区分されている場合
  2. お互いの業務の区分がはっきり分かれていて、お互いの業務には基本的に干渉しない場合(ソニーの盛田、井深コンビ、ホンダの本田、藤沢コンビなどが好例かと思います)
  3. 強い経営理念をお互いが理解している場合

 共同経営をしたいと望む独立開業希望者にはやんわりとは説明はします。後始末が大変だからです。でも、うまくいっているところもありますよ。すべてがダメだとは思っていません。